相続税が払えない時に生じる問題と対処法

 

相続税が払えず放棄するとどうなるのか?

昔から三代相続を行うと資産はなくなると言われています。

 

相続を行うとき大事なのは相続財産どれくらいあるのか。どんな資産に分類されるのか。

 

遺言書はあるのか。どこまでが相続する対象範囲なのか。

 

などをあらかじめ把握している必要があります。

 

また相続はプラスの財産だけでなくマイナスの財産すなわち借金などがあるため、それらを一切引き継がずに放棄するという手段もあります。

 

あらかじめ相続手続きをする際に放棄の申請をすることが必要です。

 

さてそれでは従来通り相続が行われ相続人の全員の署名・捺印をし相続が完了したあとの相続税が払えない場合はどうなるのでしょうか?

 

相続税が払えなくなる一番多いパターンは金無し土地持ちの場合の資産相続です。

 

最近では主に都心部に住居を持っていた方が亡くなった際によく見かけるパターンです。

 

このような場合は相続人自身の貯蓄の取り崩しなどによって支払います。また土地を売却して納税することも多いです。

 

しかしこの方法の場合は短期譲渡と呼ばれる所得税の対象にもなる場合があるので注意が必要です。

 

短期譲渡に引っかかる場合は所得税の支払いはもちろん年末の所得にも関係してくるので翌年の住民税や健康保険料の引き上げの可能性が極めて高いです。

 

そして以上のどれにも該当しない放置した場合はどうなるのでしょうか。

 

なお相続税の納付期限は通常亡くなった日から10ヶ月以内にしなくてはなりません。

 

相続税は国税の一種に該当します。

 

この期限を申請や相談無しで越えた場合は14.6%と非常に高い延滞金がかかります。

 

なお申請をすると場合によっては期限延長や通常より安い金利に適用されることもあります。

 

相続税が払えない場合は借金扱い?

さきほど説明したとおり相続税は国税です。

 

相続税は遅滞なく払わないと思い重課税が待っています。

 

そういう意味では借金のようなものですね。

 

なお単純な納付期限切れによる遅滞の場合は日割り計算で14.6%、申告書を提出したが資産の隠蔽などを行った場合は35%、申告書無しで資産等の隠蔽を行ったばあいは40%ものの延滞税や罰金課税が課せられます。

 

このようにならないためにもあらかじめ相続財産の把握や相続人での話し合いが非常に大切になってきます。

 

相続税が払えない場合の対処方法

さて今までは相続税が払えない場合や放棄した場合にどのようなことが起こってくるのか説明いたしました。

 

人の死というものは突然やってくるものです。

 

相続税に備えが出来ればよいのですがそんなことは誰にも出来ないうえに予想も出来ません。

 

そこで相続税がどうしても払えない場合の対処方法についていくつか挙げたいと思います。

 

延納申請

現在では金無し土地ありの相続をするケースが非常に増えていっております。

 

また相続に対して知識が十分な方が相続人にいる場合も極めて稀です。

 

不運なことに相続手続きをしたあとで相続税が払えないことが発覚しどうしても払えない場合には延納申請という手段があるのです。相続税が10万円以上でかつ支払いが非常に困難であること、延滞税額分の担保を設定できること、期限までに書類を届け出られることの以上3点を満たすことが出来ると審査を受けた上で延納が適用されます。

 

この延納が認められると条件によっては最大20年、利率は最安で1.2%で受けられます。

 

単純に放棄するよりこちらの方が国に認められていることもあって断然おすすめです。

 

延納申請することの最大のメリットはなんといっても一括払いから割賦納付へ切り替わることです。

 

逆にデメリットは納付期間中は延納税額に対して利子税がかかることです。

 

物納制度

また相続税はお金のような資産だけではなく不動産、有価証券、動産によっても支払いに充てることが可能です。

 

なお物納も国が定める書式での申請書を届け審査を受けることにより認められます。

 

昔はよく都心のど真ん中でも都や市が管理する小さい公園があったものですがあれが物納によって出来た公園だということを知っている人もいることでしょう。

 

物納をした場合のメリットは限度額までの譲渡所得税が非課税になることです。

 

逆にデメリットは物納が許可されるまでは利子税がかかることでしょう。

 

また管理不適格の認定がされた場合はもちろん物納が出来ないことです。

 

また物納の申請書類は一般の方にとっては少々複雑であるのが特徴です。

 

不動産を売却して納税する

さて冒頭でも少し触れましたが相続税は基本的には遅滞なく現金にて支払いを完了させなければいけません。

 

昔かたその方法として預金の取り崩しや有価証券の償還、不動産の売却など色々な方法を行ってきました。中でも不動産を売却する際のメリット・デメリットを考えてみたいと思います。

 

不動産は売却や譲渡をする際に資産の中でもっともトラブルの起きやすい要因を秘めています。

 

そもそも不動産は所有者が一人でない場合があります。

 

これはどのような意味かと言うと何をするにも一人だけの意思決定で済まないことを指しています。

 

これが一つ目のデメリットです。

 

また一人の名義でも複数名義でも構いませんが売却する際に買い手が見つかるまでに時間を要する場合が非常に多いことです。異常に挙げたように不動産はそもそも即金性がないのです。

 

また過去に土地転がしと呼ばれる不動産投資の時代から現在ではそれを防ごうと譲渡所得税に短期・長期と区分を設けております。

 

短期譲渡の方が所得税率が高く設定しています。

 

ですので相続のような早急を要する場合には相続税以外にも思わぬ税金を支払う可能性があるということです。

 

なお不動産を相続財産として引き継ぎのちに相続税の支払いのために支払う際にはもっと注意が必要です。

 

不動産を複数の相続人で相続した場合でのちほど一名の持分へ変更して支払うといったようなケースでは相続人間でも譲渡税の対象となります。

 

よく見落とすケースですがこれを防ぐために相続人ごとに現預金なら現預金だけ土地なら土地だけと等価交換するような考え方で相続すると防ぐことが出来ることもあります。

 

おのおのの相続人の所有財産や考え方によって異なるため、ファイナンシャルプラナーや弁護士、税理士など専門家へ任せるのも一つの手段と言えます。

 

さて不動産によるデメリットをたくさん挙げてきましたがメリットももちろんあります。

 

不動産を売却して相続税を納付することによって土地の管理する手間や手続きがなくなるということです。

 

最近、名義だけ変更した先祖の空き家の土地・建物が多くあることをご存知でしょうか?

 

多くは相続によって引き継いだものの相続人は既に外へ出ていて普段は野放しにされているということです。

 

人が住まない土地・建物というものは実は意外と管理するのにお金がかかるのです。

 

自然に生えてくる草木の除去や老朽化した家屋のかわらが落ちないようにすることなど。

 

また最近ではそのような家屋の家事や不法侵入など色々な事件も多発しております。

 

不動産売却で相続税を支払うことによってそういった総合的な管理する手間や出費をゼロにすることが出来ます。

 

もちろん相続の数だけ色々なケースや事情があるため全てにおいて今まで述べてきたことが当てはまるわけではありませんが今から少しずつ相続に対する知識を持ちいざというときのために備えておきたいものですね。

 

今回のこのお話が皆様の参考になれば幸いです。